PCを林業に生かすブログ

2021年12月

従来の図面といえば林業の場合は紙ベースの物でしたよね。また、メールなどでやり取りする場合にはJPEGなどの画像データやPDFを使うこともあると思います。
これらを取り込んでしまえば、QGIS上で面積や距離を割り出したり線をなぞって地物を作ることも容易くなります。今回はその方法について説明していきます。

折角なのでここでQGIS上で使える地図データについて説明します。これには大きく分けてベクタラスタという2種類のデータに分けることができますQGISの画面にもベクタ(O) ラスタ(R)とありますよね。

【ベクタデータ】
 今まで作ってきたポリゴンデータベクタデータの一つです。そのほかに線や点などがあり、エクセルで描く図形のようなものですね。保存するときのファイル形式は代表的なものとしてはシェープファイル(.shp .shx .dbf)だと思います。私はQGIS上で地物を取り扱うときには基本シェープファイルを使います。その他にGoogleEarthなどとやり取りしたい場合はKML、地図ロイドなどの場合はGeoJSONを、GARMINなどではGPX形式を使います。他にもたくさんのファイル形式に対応しているのでその都度使い分けると良いですよね。
 ・長所
   拡大縮小しても綺麗に描画される。変形や移動が簡単。属性テーブルが使える。
 ・短所
   等高線などデータ量が多くなると描画処理に時間がかかる。
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 (ベクタの等高線。拡大しても線の太さは変わらないが、
   一本一本のラインを描画するので処理に時間がかかる)



【ラスタデータ】
 図形ではなく画像データを基にしたデータです。JPEG TIFF PNGなどを利用しまず。こっちはエクセルでいうと画像ですよね。当然これに位置情報が必要になってくるのでワールドファイルというテキストファイルをセットにして利用します。またGeoTIFFのように一つのファイルに位置情報が埋め込まれている物もあります。
画像の種類は地図画像や空中写真のほか位置ごとの標高を色で表したDEMなどがありDEMは標高を視覚的に捉えるほか3D表示させる場合に標高データとして利用したりできます。
 ・長所
   画像データが基になるので処理速度はほぼ一定。ポイントごとに標高などのデータを持たせることができる。
 ・短所
   拡大すると画像の粗さが出てくる。属性テーブルは使えなくデータは1ドット1データだけ。
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(ドローンで撮影した写真から作ったオルソ画像、GeoTIFFなので位置情報が付いている)

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(DEMの画像、グレースケールの濃淡で高度を表している)

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(DEMの標高データを基にして作った3Dビュー)

 ベクタとラスタにはそれぞれ特徴があるので上手に使い分けるとよいでしょう。ラスタデータをなぞって地物を作ったり、ベクタデータを高速に表示できるようにラスタに変換して使うこともありです。

今回は書籍の紹介です。
「業務で使うQGIS」林業でQGISを利用するための様々なテクニックが紹介されています。
分厚い本ですが中身は画面のキャプチャなどが多く、初心者でもとても分かりやすくなっています。
手元に置いておきたい一冊です。

DSC_5241

GISを使う目的の一つはデータを見える化することです。
 今度は山林所有者ごとに地物の色を塗り分けをしてみましょう。
え?どういう事?と思われた方は是非続きをご覧ください。

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 属性テーブルを開いてみると現在このような地物と属性データがあります。

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 ここで色分けをするために仮の色付けをします。図のようにレイヤーを右クリックしてプロパティシンボロジーの調整と進みシンプル塗りつぶし塗りつぶしOKです。
 仮の色なので何でも構いません。

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 仮の色づけが完了しました。図では一部ラベルが表示されていませんが、気にしないで進めます。

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 もう一度シンボロジーの調整を呼び出して、今度は単一定義のところをカテゴリ値による定義に変更します。
 続けてこの定義の使い方です。
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 まだ文字化けしていますがここも気にせず、山林所有者を選択します。
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 次に下の分類をクリックすると山林所有者の全ての氏名が出てきます。
説明すると表の属性テーブル内です、凡例の方はレイヤパネルに表示される文字列です。
つまりレイヤパネル属性データ別の呼称などを表示させたい場合にはここの文字列を変更します。例えば山林所有者の屋号とか実質の所有者などがある場合などです。
ん?と思った方は、ここでは紹介しませんが是非やってみてください。

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 このままOKでも良いのですが、また前回のようにベタ塗りになってしまいますので図のように全部の要素を選択して(1つのデータを選択してCTRL+A)右クリックから透明度を変更を選びます。
 出てきた画面で透明度を指定してください。ここでは20を指定しました。

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 所有者ごとの色分けが出来ました。レイヤパネル凡例が出ているので、どの色が誰なのかもわかります。

※図ではラベルも表示されるように変更しておきました。ラベルで指定している面積のデータが抜けている属性データがラベルの表示に失敗していたからです。フィールド計算機で再計算して再表示されるようになりました。
 このように、QGISでは思った結果が得られなかったり表示されないものがあったり、地物が地球のどこかに飛んで行ったりしてしまうことがあります。その多くはユーザーのオペレーションが原因です。QGISを使う上でそれを修復する力も必要になってきます。そこで嫌になってやめてしまっては本当にもったいない話です、こんなに便利なものを使わない事になるのですから。
 慣れてくるとその多くの原因や対処法もすぐに見つかるようになります。ですから恐れずどんどん使ってみることが大事なのです。

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